序にかえてー追悼の辞〜永井政治学に学ぶ

永井陽之助氏は“自己認識の政治学”を目指したひとりの学徒であった。既に2008年12月30日に亡くなられている。 丸山真男氏を筆頭として、岡義達氏、京極純一氏、升味準之助氏らと共に戦後「政治学」を日本において構築した「東大学派」のひとりである。 「巨…

シュートはゴールへのスルーパス!

ヨーロッパチャンピオンズリーグの準決勝、バルサ対レアルでバルサのメッシが4人抜きのドリブルで2点目を決めた。このときのシュートをみて「シュートはゴールへのスルーパス!」と感じた。確か、ジーコだと思うが、「シュートはゴールへのパス」と言った…

メルマガ 第157号 2011/4/13 岐路に立つ議会改革〜川崎市議会選挙2011

探検!地方自治体へ 〜川崎市政を中心に〜 第157号 ★岐路に立つ議会改革〜川崎市議会選挙2011〜★ 1.問題の所在 2.定数削減のシミュレーション〜川崎市と横浜市との比較 3.“敗者としての議会”から脱却へ1.問題の所在統一地方選挙は民主党の大敗、管政…

東京の新しく、脆い「普通」〜FT紙(4/5)

ファイナンシャルタイムズ紙の記者が報じる“東京” これらの事象を、分類すると、どうなるだろうか? 以下のコメントをつけてみる。1)本当は必要だが、できないこと。 2)実は不要であり、無くてもよいこと。 3)新しい事象、今後も続けていくべき? 4)…

選挙活動のスタイル

個々の政策ではないが、選挙活動のスタイルとしていわゆる選挙カーを用いない方法を使う候補者がこれまでも少しずつ増えてきているように感じる。 これまでは、好奇の眼でみられがちなやり方であった。しかし、今回の東日本大震災の後ではその意味合いが違っ…

予測された『「M9」大地震』(「ニュートン」2007年10月号)

2011年3月11日の宮城県三陸沖を震源とした「東北地方太平洋沖地震」において、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。 また、被災地において、日夜を問わず被災者救…

原発事故の対応は、ミッドウェイ海戦の惨敗を想起させる

今回の原発事故直後に最悪事態を見据えた対策を直ちにとることができなかった。 与野党の区別なく、幹部と新人議員の区別なく、国会議員と地方議員との区別なく、政局ボケした政治家たち、役所以上にお役所的な東電の幹部たち!これは戦後日本が生んだトップ…

石原都知事の出馬は最後の我欲?作家・石原慎太郎が発端!

石原東京都知事は3月14日、震災への国民の対応について記者団に問われ、 「津波をうまく利用して、我欲をやっぱり一回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」などと発言。 http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031501000276.htmlあとから、陳謝…

永井陽之助氏の愛弟子?どちらが?管直人氏対渡辺嘉美氏

永井陽之助氏の愛弟子ではない、結論的にはどちらも。両者共に永井政治学の本質を射ていないからだ。但し、二人とも自ら愛弟子とは言っていない。新聞が勝手につけた言葉だ。したがって、本当の結論はこれを紙面に取り上げた産経新聞の責任者が何もわかって…

永井陽之助氏の政治学:再構成へ向けて

永井陽之助氏の政治学。大学時代に一般教養科目として政治学をとり、その講義は氏によるものだった。しかし、学んだのは“永井政治学”であって、教養としての政治学ではなかった。その後もことあるごとに、氏の著作を読み返すことになったのは、ある程度の必…

近松の心中表現と漱石の作品

日経の夕刊に近松の曽根崎心中上演の話が出ていた。美術家・杉本博司氏が手がけ、これまで割愛されてきた「観音廻り」を復活させるとのこと。実はすべて初耳だが、観音信仰というものがあったらしい。これを魂の救済に結びつけたという説だ。「曽根崎心中」…

クライフの「公共善」とソシオ・バルサ

前回、クライフの追求したことは、サッカーにおける「公共善」と書いた。 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/201101091974年のワールドカップ西ドイツ大会での勝利者は開催国の西ドイツであったが、その後に語り継がれたのは、彼が言うように、トータルサッ…

サッカーにおける公共善〜クライフの追求したこと〜

正月の「WOWOW」でワールドカップ南アフリカ大会監督・岡田武史氏とヨハン・クライフ氏との会談が放映された。岡田氏がクライフ氏から何かを聞き出そうという企画のようにみえた。クライフ氏の話したことは、これまでの彼の語録と全く同じと言ってよい…

管直人首相と現実主義〜団塊世代の最良部分〜

大学紛争から一市民として市民活動へ、続いて革新無所属から民主党結成へ、そして政権奪取から首相へ、これが管直人氏の政治的軌跡である。これは“奇跡”ではないにしても極めて珍しいことだ。 最近の、鳩山、麻生、福田、安倍と首相経験者の子孫が続けて首相…

幻想の中の都立青山高校旧校舎

小学生の頃は野球少年であった。 当時、高校野球の甲子園代表を決める東京都大会は、その大詰めの準決勝、決勝を神宮球場で行っていた。確か3年生の時、初めて父親に連れられ、王選手が早実の投手としてマウンドに立っていたことを覚えている。5年生の時も…

幻想の中の少年野球チーム 〜始まりに〜

小学生時代。当時はサッカーなど知るよしもなく、野球に明け暮れる毎日であった。小学校へ上がる以前からゴムボール、三角ベースの草野球に慣れ親しみ、ラジオでプロ野球の実況中継を聞き、新聞のスポーツ欄をみて巨人の成績に一喜一憂していた。そういうわ…

新年度から再開

『市民による川崎市議会白書』を10月末に刊行後、そのPRも含めて後処理に追われていました。一段落をつけ、本来の「備忘録」の姿を取り戻して再開します。よろしくお願いいたします。 HP『散歩から探検へ』に関連した“散歩”の部分、ふと思い浮んだアイデ…

『市民による川崎市議会白書2010年度版』

当方も小さいながら活動を進め、一つの区切りとなる以下の冊子を発行しました。是非、ご購入頂けるようにお願いします。本来、「議会白書」は、議会がまとめて市民への広報として発行すべき処、当方の調べでは、全国での発行は北海道福島町だけのようです。…

尖閣諸島事件と外交における行動の自由

世評に踊らされず、結果を眺めてみると、日本が事件を起こした中国の船長を釈放して以降、日本外交は行動の自由を回復してきたように見える。これは不思議に思える。何故だろうか。先ず、鳩山外交で不安定化した米国との信頼関係が岡田・管間外交によって基…

事件の囚人〜株式市場・為替市場〜

ここのところ為替市場で円高になり、それに反応して株式市場でも今年の最安値を出している。これが主体的な意思表示であれば尊重すべきである。そうではない、状況の変化に追随するだけの存在である。政治学で言えば“事件の囚人”である。

ロシアの経済発展を映す北方領土 NHKTV

プーチン政権下での経済成長政策が及ぼした効果が、「かつて棄民の島と言われた島も、プーチン大統領が主導した大規模投資が実り、ロシア人島民たちは豊かで近代的な生活を送っていた。」と放送で言わしめている。解説で出演した下斗米伸夫・法政大学教授の説…

住民の生死も地方自治体が調べる…

人間のライフサイクル全体に自治体の施策が深く絡む。 生誕、保育、学校…老人ホーム…墓地。 最近の墓地もスペース難、川崎市の市民墓地もマンションタイプが導入されているとのこと。今回はちょっとした事件で超高齢者の生死の確認をせざるを得なくなってき…

都会のまちに残る風景〜浜松町1

勤務先のオフィスビルの直ぐ近く、これもビルの前だが、記念碑が残されている。 小学校はどことなく郷愁を誘う。神明小学校は平成7年に御成門小学校に統合された。周りの高層ビルの間で子どもたちはどこで何をして遊んでいるだろうか?

瞬時の情報伝達がグーグルに独占化

直ぐに欲しい情報などは火急の場合を除いては本来ないはずだ。ところがお節介にもインターネットのプロバイダとやらは無理矢理それを押しつけている。これにとばっちりを受ける場合もないわけではない。 更に、グーグルがそのお節介を独占的に提供するとのこ…

ドキュメンタリー映画「うつし世の静寂(しじま)に」

都会に残る祈り 息づく風習、記録映画に 。森への感謝を込めて披露される100年越しの獅子舞――。 現代の川崎、横浜に今も息づく風習。 大都会の片隅で伝統を守り、素朴な祈りを欠かさない人々の姿。 100年ぶりに奉納された獅子舞=川崎市宮前区初山 さ…

菅首相の大学時代(2)

昨日、菅首相が元全共闘活動家とのとんでもない誤りが流布されていると聞き、何事も水に流すことのないように歴史的事実を書き残しておく必要も痛感した、と述べた。菅首相の大学時代 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20100719 しかし、それが単なる誤解か…

管首相の大学時代 

友人から菅首相が元全共闘活動家と書かれていると聞いて、とんでもない誤りが簡単に流布されていることに憤りを感じざるを得なかった。それと共に歴史的事実を書き残しておく必要も痛感した。何事も水に流すことのないように(神奈川新聞2010/7/5付参照)。…

「スペインはパスサッカー」への疑問

これはパスの定義と関連する。 『パスとはシュートをするのに有利な味方にボールをつなげること』 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20100712 ここで攻撃の目的はシュートへ結びつけることである。従って、定義をするのであれば、 スペインサッカーは、 『…

トルコの研究者が江戸川乱歩『芋虫』を論じる

小学生低学年の時、何か本が読みたくなって父親と一緒に町の本屋さんに行った。そこの親父さんが「これがいいよ」と言って進めてくれたのが乱歩の少年探偵団シリーズであった。そこから読書のクセ(習慣)が付いたように思う。「西洋館」が乱歩のイメージで…

友情 イニエスタ選手 W杯決勝

いつものように朝起きてテレビを見たら、丁度、決勝点の場面であった。ラッキー! 地味にみえるイニエスタが興奮したかのようであったが、喜んでユニフォームを脱いで警告か、と思ったが、そうではなかった。 亡き友にたいする友情の表現であった。決勝点の…