2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『あの戦争と日本人』を読む

たとえば、『太平洋戦争と私たち』という題ならば、自分たちのことかなと直感する。しかし、この本の題、“あの”という言葉はどこか離れた視点から見ている感じがする。『あの戦争と日本人』(半藤一利著 文芸春秋社 2011)本文以外の腰帯、目次、まえがき、…

ビンラディン氏のジハートと“絶対の敵”(改訂)

5月26日「ビンラディン氏のジハートと“絶対の敵”」を改訂http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20110526/1306414736 ビンラディン氏は、1979年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻の際、アフガン側にゲリラとして参加し、旧ソ連を退却に追い込んだ立役者のひと…

ビンラディン氏のジハートと“絶対の敵”

ビンラディン氏は、1979年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻の際、アフガン側にゲリラとして参加し、旧ソ連を退却に追い込んだ立役者のひとりである。 このときの戦いは、侵攻に抵抗する土着の住民を支援するイスラム教徒としての聖戦(ジハート)であった。…

「ゼロではない」は「事実上ゼロ」〜班目注釈学

昨日の続き。重大な意思決定をするときに、注釈が必要な言葉を使うとは!読売新聞によれば、班目委員長は、 「…『再臨界の可能性はゼロではない』と言ったのは、事実上(可能性は)ゼロだという意味だ。『注水はやめた方がいい』とは絶対に言っていない」と…

再臨界の可能性はゼロではない

マスメディアの一斉報道によれば、 政府・東京電力統合対策室は22日、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長が菅首相に「再臨界の危険性がある」と進言したとの21日の発表を、以下に訂正した。「首相から再臨界の可能性を問われ、再臨界の可能性はゼロ…

原発事故から「鉄道員」を思い出す

鉄道員(1958)はピエトロ・ジェルミ監督が、自ら主人公としても出演して1956年に監督した、労働者の一家庭を描くネオ・リアリズム作品。暫く前に原発事故から偶々思い出した。何故?どこが? 主人公は鉄道機関士と、その末っ子のサンドロ。ネオ・リアリズム…

幸せのお裾分け、“8つ葉”のクローバー

小学生が発見したところが、なんだかとても嬉しくなる。「四つ葉のクローバー探し」という表現を、筆者は良く使う。 だから、このニュースに凄く引きつけられた。 幸せも2倍、“8つ葉”のクローバーを小学生が発見/小田原 カナロコ 2011年5月10日 http://new…

議会改革の公約を実現へ〜議会の最優先課題

「議会改革の選挙公約を検証・評価〜完全実施すれば…〜」 http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/158.html において、『…結果として、各会派が公約として掲げたことを、議会としてすべて実施すれば、改革は相当進展するところまで到達した。…

米国の戦争観と正義〜永井政治学に学ぶ

永井陽之助氏は米国の戦争=平和観に「正義の戦争」という思想がひそむことを『平和の代償』(P167)で指摘していることを「ビンラーディン氏の死」で述べた。http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20110503 この著作は中央公論に発表した三つの論文から構成さ…

ビンラーディン氏の死ージハート対正義の根源〜永井政治学に学ぶ

報道によれば、 『オバマ米大統領は1日夜(日本時間2日午後)、テレビで緊急演説し、2001年9月11日の米同時多発テロ事件の首謀者として手配していた国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者(54)を殺害し、遺体を収容したと発表し…

序にかえてー追悼の辞〜永井政治学に学ぶ

永井陽之助氏は“自己認識の政治学”を目指したひとりの学徒であった。既に2008年12月30日に亡くなられている。 丸山真男氏を筆頭として、岡義達氏、京極純一氏、升味準之助氏らと共に戦後「政治学」を日本において構築した「東大学派」のひとりである。 「巨…