30年前にイタリア映画「無防備都市」をみた

昨日の話からの連想である。
2008-07-24 川崎市平和無防備都市条例案否決へ
http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20080724

 確か「フィルムセンター」で良く映画をみたときは30年前だったであろう。
 デ・シーカ「自転車泥棒」、フェリーニ「道」に比べれば圧倒的に政治的・硬派の作品である。アントニオーニ「沈黙」になるとフェリーニよりも更に意識の底に引きずりこまれる感じであり、全く哲学の違いを示している。

 概略はwikipediaを読んで思い出した。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%98%B2%E5%82%99%E9%83%BD%E5%B8%82

 その題名からもナチスドイツに対する抵抗と(小市民的に言えば)悲惨な結末が予測される。しかし、イタリアはムッソリーニの国、ここから市民的抵抗の映画が企画され、困難を乗り越えて作りあげられたことはイタリアにとって誇るべきとは言えないにしても何かホッとさせるものがあるに違いない。

 それにしても無防備都市の市民的抵抗の実態(に即して作品はつくられたという)は「平和無防備都市条例」が虚構の産物であるかのように、鮮やかに対比させていると思われる。