日本人の市場に対する反感 大竹文雄・阪大教授

就職氷河期の閉塞感は、市場競争に対する支持を失うという意味で非常に大きな問題点をはらんでいる 11/08/16
http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/7eb67c1255046e0f13a921e5bd0bcc4a/page/1/

 鳩山政権発足 09年9月:
連立の三党合意文書「小泉内閣が主導した競争至上主義の経済政策」、
「国民生活、地域経済は疲弊、雇用不安が増大、社会保障・教育のセーフティネットはほころびを露呈」。
 
 鳩山「グローバルエコノミーが国民経済を破壊し、市場至上主義が社会を破壊してきた過程」
広く国民の間で共有されたために政権を取った。
 市場に対する反感は、日本人全体としての拒否感であった。

 所得格差をもたらす諸悪の根源は、規制緩和だという流れ。
 問題は規制緩和によって発生、行き過ぎた規制緩和を元に戻すべきだという議論。

 経済学者は、市場経済の効率的な面はデメリットよりも大きいと考える。
 そういう常識と日本人全体の間の受け止め方の間に、随分ギャップがある。

 市場という自由競争で効率性は高められます。
 賃金が下がったら、ほかの仕事に就く。
 しかしそれは、格差や貧困の問題を解消するわけではありません。
 格差や貧困はセーフティネット所得再分配で解決します。
 つまり、効率性と分配を分けて考えるということです。