政治改革と住民自治の繋がり〜迂回的アプローチの薦め〜

 昨日、新党「みんなの党」の渡辺さんが政界再編をもくろみ「触媒政党」を目指す、との報道について論じた。「触媒政党」は本体ではなく反応経路を提供する存在であると。
2009-08-10 みんなの党の“党派性”
http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20090810/

 ここでは、その「触媒理論」に触発されて、最近の政治改革のへアプローチを3つに整理してみた。
1)直接的アプローチ
2)迂回的アプローチ
3)触媒的アプローチ
である。

1)直接的アプローチ
 自民党の改革が萎んだこと、それは権力への“直接的アプローチ”が国レベルでは非常に難しいことを意味している。既得権益グループと機会主義者の跋扈でグチャグチャになるからである。
そこで、
2)迂回的アプローチ
 北川前三重県知事を嚆矢として松沢現神奈川県知事、上田現埼玉県知のように、一旦地方に回って実績と経験、人的繋がりを涵養して力をため、再度国政を目指すアプローチが試みられている。
一方、国会内部でのやりとりとして、
3)触媒的アプローチ
 新党立ち上げを“触媒的アプローチ”とすれば、それはちょうど“直接的アプローチ”と“迂回的アプローチ”の中間的な方法と考えられる。これは今回のように、リーダークラスの発想である。しかし、触媒の働きをした後では触媒政党の使命が終り、ばらけてしまうと共に改革も容易に収束されてしまう。

 筆者自身、改革の内容を考えると「急がば廻れ」の“迂回的アプローチ”を先ずは薦める立場である。ここで大切なことは下支えが必須の要件であることだ!
政治改革が住民自治に繋がることこそが目指すところだからである。

 しかし、これも最近の知事会の様子は本来の自治とほど遠いようにみえる。私が信頼する方は片山前鳥取県知事だが、テレビニュースで短いコメントを拝見すると、知事会などの活動を取り敢えず評価するものの、必ず最後に加える言葉は“大切なのは住民自治”と述べている。

 肝心なのは「政治改革と住民自治の繋がり」である。