権力欲と金銭欲〜河村名古屋市長と孫正義氏

「確かに、われわれは、ブルジョア的な快適の追求と、富への欲望の危険に対して軽蔑の念を「植えつけ」られているので、もしコミュニストが、富への欲望をもたず権力に対して欲望をもつようになると、たやすく一見、理想主義とそれをとりちがえがちである。おそらく、われわれは忌むべき金銭欲でも、禁欲的な権力欲とくらべたら、人類にとって、なだしも恐るるに足りないことを教えこまなければならない」(デービット・リースマン、『政治的人間』永井陽之助より)。

河村名古屋市長の“減税”は市民に対する金銭と権力の取引とも解釈できる。
また、孫正義氏が都道府県知事、政令指定都市市長をあつめて会を作ったのも金銭によって権力を買い取ろうとの試みとも読み取れる。
知事、市長のなかで、これを断ったのは熊谷千葉市長を始めとして僅かである。ここに本当の政治家を見る思いがする。