川崎市長選 連合神奈川は阿部氏に出馬要請、なぜ急いだ?

 昨日の続きである。

 川崎市長選の立候補者擁立問題は、民主党が若さの県会議員・福田氏を押し立て、後は自民党公明党の態度決定だけになった。
 阿部市長は政党への等距離を表明していたが、総選挙結果から民主にすり寄りを図り、しかし、ダメを出された。自民、公明から「変節」と厳しく批判されている。民主の市議会議員からも同情される始末であり、市長としての人間的適性を疑われる始末である。

 この間のマスメディアの報道のなかで、労働団体である連合神奈川が「阿部市長を推薦」しており、民主との分裂選挙を指摘されていた。この間の事情を知るために、以前の報道を遡って調べてみた。しかし、マスメディアの報道も見つからず、連合神奈川のHPにも見あたらない。だが、あった。「多摩川新聞」という地域の新聞に掲載されていた!
 連合神奈川 阿部氏に出馬要請 2009-06-26 多摩川新聞
 http://blog.goo.ne.jp/tamagawa-np1962/e/cb4c529260990d57e870691fa78c9bcf

 表題にあるように、連合神奈川は阿部氏に“出馬要請”をしたのだ!5月29日にである。

 この段階では、阿部氏が出馬することは天下周知である。しかし、対抗馬は未だ岡本氏だけである。一方で、正式出馬を表明するであろう市議会6月定例会の直前である。このときに推薦よりも更に強く、積極的に出馬を「お願い」したのである。

 阿部氏の後援会、既得権益で繋がる支持母体が「お願い」することは理解できる。
 しかし、候補者が出揃わず、マニフェスト等も未だという段階である。労組の組合員が阿部氏を強く支持すると言っているわけでなないだろう。連合神奈川が「お願い」する理由はどこのもない段階にである。
 多摩川新聞は「連合神奈川が阿部市長に対して出馬要請するのは初めて」と書いている。

 昨日述べたことも含め、後は推察である。
 “出馬要請”は民主党連合系で阿部支持の議員、連合幹部、阿部市長によるデキレース。早々と「お願い」しておけば民主を抑えることができると読んだのである。まあ、この程度の勘ぐりで済むと思う。

 それはさておき、「9月16日」と「5月29日」とではまったく状況が異なってしまっている。昨日も述べたように、連合神奈川は組織決定をするのであれば、先ず、組合員間の自由討論をおこなうべきである。それが無理であるなら自由投票とすべきである。

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