贈与の経済学〜地方自治体の公共政策〜


愛と恐怖の経済 贈与の経済学序説(佑学社)
ケネス・E・ボールディング/著 公文俊平/訳

40年前に読んだ本、ここで始めて“贈与経済”という言葉を知った。これまで、贈与とは経済の反対語に類する言葉と思っていたからである。

ライフサイクルにおける施策は世代間の“贈与経済”であるという簡単な指摘は現在の地方自治体の政策の根幹をなす考え方であろう。「市場経済時価主義」が競争原理の基でそれなりの機能を果たしていることは当然、認めなければならないが、その競争領域以外に、公共領域として「贈与経済ー協働主義」があるものと思われる。