選挙とリコールの間に〜住民投票条例と自治体の間接民主主義〜


川崎市住民投票条例素案を巡って、住民投票が間接民主主義の考え方に抵触するとの意見が述べられているとのことである。この場合、選挙で選んだ首長の政策に住民が直接関与することが懸念されている。


選挙で代表を選び信託を与えた以上、それに干渉することはままならぬというのは選ばれた首長として当然の主張である。しかし、選挙民は選挙するだけでなくリコールの手続によって主張を解任する権限も有している。


間接民主主義とは、選挙とリコールの間に存在するものであって住民投票による政策への関与はその枠組の中にあると考えられる。従って、間接民主主義に反するものではない。