薬害C型肝炎集団訴訟と重信房子判決(2)

昨日のこのブログで、薬害C型肝炎集団訴訟の和解案と日本赤軍の最高指導者・重信房子の控訴棄却判決の二つのニュースを繋ぐ連想ゲームとして「超法規的措置」を思い浮かべた、と書いた。


赤軍派が絡んだ「超法規的措置」の一つとして思い起こすのは、ダッカ日航機ハイジャック事件である。このとき、当時の福田首相はかの有名な科白「人命は地球より重い」を残して犯人グループの要求に応じ、身代金の支払い及び服役中の犯人グループの仲間の引き渡しを決断した。


原告が求める「司法判断を上回る政治判断」が必ずしも「超法規的措置」と一致しないし、状況も同じではない。しかし、法を超える或いは越える問題として同じ性格を含んでいる部分もあると考える。


1)高裁和解案は判決と違って司法判断ではない。
2)但し、現状は地裁判決が司法判断である。
3)民事訴訟である以上、合意すれば司法判断は問題とならない。
4)判例が出た場合、それが最高の規範となる。
5)しかし、現状を上回る法を作ればそれが最高規範となる。


如何なる選択がなされるのか、注目するしかない。