川崎市の「行財政改革」を視る眼5 “営存都市 ”

川崎市の「行財政改革」を視る眼5 “営存都市 ”
〜営存;北川敏男氏の造語〜


以前に哲学者・今道友信氏の「民」から「人」へとの提案を紹介した。
日本人の創造性を高める方法論である。
(『現代日本人の創造』今道友信「夢と遊び」(岩波書店)所収)
2007/8/06  民から人へ 〜哲学者・今道友信氏の提案〜
http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20070806

ここでは、営存、北川敏男氏の造語、を紹介する。
この言葉を使って、“営存都市”という概念を提案したからである。


“営存”の発想は以下のブログで述べている。しかし、これを、“営存都市”とまで表現していなかった。
2007/10/23 川崎市の「行財政改革」を視る眼〜ライフサイクルへの影響〜

http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20071023

そう言えば、川崎は「元気都市」だっけ!何だか、「美しい国」を重い起こさせるキャッチフレーズではないか。自分で考えれば…、ということで付けたものである。
急いで北川氏の本を検索してみた。

『創造工学』(北川敏男編 中央公論新書 1971)

中山正和氏、川喜田二郎氏との対談である。終わりの方の論文「情報の世界と創造」において、制御ー営存ー創造という関係が書かれている。そこで氏は実存と経営との接面で捉えた概念として、経営の真諦は制御や管理という概念では捉えきれないと述べ、存続しかつ活動を営み続けるということ以外に言いあらわしようがない、英語で適当な表現がない、と述べている。


おそらく企業経営ということを念頭に置いておると思われるが、後にコーポレイティブアイデンティティという言葉が出てきたように、企業は単に利益を得るだけの集団ではないことを見抜いているかのようである。現状は、自治体にぴったりの言葉のように思える。はやりの言葉で言えば、サステナビリティであろう。

1970年頃にこれを言い出したことは鋭い洞察と言わざるを得ない。


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