サッカー、0.1秒のスペース・0.1秒の判断

一昨日のJリーグでフロンターレジョルジーニョハットトリック!2点目が見事で考えさせられた。ペナルティエリア内左でボールを受けて少しドリブル、DFを前に置き、縦へ出る処から素早く少し右へ切り返し、ちょっとのスペースを作って素早いモーションでシュート。一瞬のスペースをマークのDFもカバーのDFも埋めることが出来ず、GKもその速さを予測できなかったのか、見事に決められた。


ヤベッチサッカーで解説の堀池巧氏は、マークのDFは適切な距離にいたのだが…、と言っていたがそれで良いのかな?と思った。マークしている選手に外されて得点を取られた以上、どこかに課題があるはずである、少なくともそのような疑問をもって臨まない限り、大きく進歩することは出来ないはずである。


先ず、ジョルジーニョはDFの心理をその姿勢から読み取っていたかのように見えた。それは物理的距離が適切であっても、相手に時間の余裕を与えてしまうことになる。DFがボールを奪うことではなくて、ジョルジーニョに抜かれないように、という消極的な姿勢を見抜かれたということである。その心理を利用してジョルジーニョは縦へ出る体の動きをした。抜かれることを警戒したDFは用心して体重を必要以上に右足に移動させた。その瞬間、ジョルジーニョが右に切り返したとき、DFに0.1秒の遅れが出たのだ。ジョルジーニョについていくだけであれば、その遅れは実際の遅れにはならない。0.3秒の遅れでも足を出してカバーできるものだ。しかし、その0.1秒でできたスペースをジョルジーニョは素早いモーションのシュートに利用したのだ。


 『「一瞬のフリー」は「永遠のフリー」と同じ価値を持っている。」(「攻撃サッカー」池田書店、P37)とは木村和司氏の名言である。この一瞬が0.1秒なのか0.3秒なのか、或いはもっと長い時間なのか、そこが選手の質を表現するのである。

0.3秒の遅れが許される世界でプレーをしている選手は0.1秒の遅れについていくことが出来ないのである。


GKも同じだったであろうか。0.3秒で判断すれば良いのであれば、その範囲ではファインプレーも可能である。しかし、0.1秒以内での判断が必要なプレーに対しては手も足も出なくなる。


この“時間の微細化”に追随する判断力と技術力を鍛え上げ、空間の利用に置き換えるのが現代サッカーの世界である。
なお、0.1秒とか0.3秒とかは単なる比喩であり実際の時間ではないことをお断りしておく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
川崎市議会マニフェスト・公約を検証する市民の会」のご案内
表題の会を結成し、活動を開始!現在、公式HP立ち上げ中。
→ 詳細「仮設HP」
 http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/kmk%200-1.html
メンバー募集!関心をもたれている方、メールへ連絡を!
世話人
井坂洋士(高津区在住),小杉敏(高津区在住),小南幹夫(幸区在住),
山下博子(多摩区在住),吉井俊夫(高津区在住) t_yoshii@hotmail.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー