サッカーでの「勝つこと」と「負けないこと」 〜再掲〜

 スポーツは勝ち負けが明白である。では、「勝つこと」と「負けないこと」とは同じだろうか?或いは、「負けないこと」を考えた作戦はあるのだろうか。


 これは比較の問題ではあるが、サッカーでは「負けない」作戦があり得るスポーツである。バスケットボールは得点を入れるスポーツである。自チームボールから始まり、シュートで終わるケースが典型的である。5体5での試合である。得点も多くはいる。


 一方、サッカーはボールの奪い合いがある。攻守が切り替わり、局面では数的優位を保つ作戦がある。守備を重点に置くならば、攻撃の人数を少なくすることも作戦の一つである。


 「負けないこと」を通して「勝つこと」を導く作戦である。これがサッカーの作戦を幅広くするものであるが、一方、サッカーの試合をつまらなくもする。ビッグタイトルがかかった決勝戦が、両チーム共に「負けないこと」を通して「勝つこと」を導く作戦になありやすく、いわゆる凡戦になる。


 作戦としてのおもしろさと、ゲームとしてのつまらなさが共存する。名監督がでる所以である。


 「正規軍は勝たなければ負けだが、ゲリラは負けなければ勝ち」とは高名な政治学者のアルジェリア戦争評であることを読んだことがある。

HP「散歩から探検へ」に“川崎市政との対話”を掲載
  http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/
MM「探検!地方自治体へ」で“川崎市の行政・議会”を議論
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