フランスは「男はつらいよ」のカルチュア

 一昨日の論考、短書評『仕事とセックスのあいだ』において、フランスでは、「セックスは、男女のコミュニケーションの延長線上」として考えられていることを紹介した。
 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20070408

 これは一つのカルチュアとして成熟したものであるが、カルチュアである以上、その維持に努力が必要であることは論をまたない。

 フランスではなく、アメリカでの例について、河合隼雄氏が安野光雅との対談で「男はつらいよ」と述べている(『生きることはすごいこと』安野光雅河合隼雄講談社))。
 「アメリカあたりでは奥さんに愛してもらおうとおもったら、どんなにしんどいかわからん」そうで、アイラブユーを毎日言うこと、贈り物をすること、等々である。フランスもまた、基本的には同じであろう。これが社交のひとつであれば、それを実行するのも日本人としては大変だと思うだろう。

 このように作った態度ではなく、自然にいきたい、と考えるであろう。特に日本の男性は!

 
 この“作為と自然”の対比は政治文化において重要な問題を提起する。何故なら、上記の短書評で書いたように、「人間にとって原始的世界である性(もう一つの原始的世界は暴力)を性愛文化に昇華する」のであるが、もう一方の原始的世界である暴力は、“政治”によって制御するのであるから。


HP「散歩から探検へ」に“川崎市政との対話”を掲載
  http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/
MM「探検!地方自治体へ」で“自治体・川崎市政”を議論
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/melmaga_01.html