川崎市議会の行方〜「議員あって議会なし」を克服できるか〜

 川崎市議会議員選挙に関する分析、論評は、興味はあるが、だれかがやることを読んだり聞いたりすれば済みそうである。地方議員選挙全体で民主党は上げ潮にのっているようなので、各区で民主党の候補者が比較的上位当選した結果が「川崎マニフェスト2007」の効果なのか、明快な断定はできない。

 しかし、「マニフェスト」を掲げ、自民党を抑えて第1党になった以上、「マニフェスト」の実行は、まったなしである。


 重要なのは“まったなし”そのことだけである。

 
 予算編制権がないことは判り切ったことなので、議決権、条例制定権を駆使していけば良いとは、確かマニフェストの先駆者である北川早大教授の言葉である。しかし、それよりもイニシアティブをとって提案し、回りを巻き込んでいくことが大切である。

 今回の選挙では自民党は相変わらずの個人選挙であった。会派として一致した政策などはないし、その提案能力もない。民主党が「川崎マニフェスト2007」にむけて市政をチェックし、102項目の更なる具体化を図るとめには議員集団だけではどうしようもなく人手も専門性も不足である。専門性を有する住民等のボランテイアを組織して“102項目実行プラン検討会”を設立する必要があるのではないか。


 「マニフェスト」を掲げた会派と住民との協働によって議会としての力を結集するエンブリオ(芽)を核として生成することがアプローチとして有力である。

 そのような新たな方法を提起しない限り、次のステップへの展望は開けない。


HP「散歩から探検へ」に“川崎市政との対話”を掲載
  http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/
MM「探検!地方自治体へ」で“自治体・川崎市政”を議論
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/melmaga_01.html