首都圏交通問題〜ブログ「鉄路的部落」〜

 鉄道関係の論考を軽快なリズムの文体に載せて走らせているブログ「鉄路的部落」から引用させて頂きました。鉄道だけでなく、そこから世界を見ての鋭いコメントが光ります。
 http://btrainj.cocolog-nifty.com/hasirundesu/

 タイトルは「電車の渋滞は駆け込み乗車から」です(Sunday, February 18, 2007)。
以下、転載。

 「…というのをテレビ東京系列WBS土曜版の特集でやっておりました。かつての殺人的ラッシュの時代には、ホームも通路も人また人で、改札制限も日常茶飯事でしたから、物理的に駆け込み乗車は困難だったのですが、輸送力増強で列車本数が増え、長編成化され、ホームや通路も広くなった結果、物理的に余裕ができて乗客のランダム行動を助長したわけで、それが昨今の電車の遅れの最大原因ということですから考えさせられます。」

中略

 「ただ鉄道事業者としてできるのはここまでで、駆け込み乗車そのものは防ぐ手段はありませんし、あと番組では取り上げられませんでしたが、直通運転の増加でトラブルの波及範囲が広がったことや、システムが複雑化してトラブル時には全体をストップせざるを得ないことや、中途半端な復旧で乗客が殺到することの危険性からあえて抑止する場合もあるわけで、民間企業で対応できるレベルを超えているといえます。」

 中略

 「特に再開発ブームで都心回帰が顕著となり、既に経済合理性では説明がつかないレベルまで集積度を高めている東京の現状を見ると、鉄道に過重な負担がかかっていると言わざるを得ません。再開発による開発利益は主としてデベロッパーが独占するわけですから、鉄道事業者と乗客がリスクを負う不条理が見えますね。」

 最後の「東京の現状」についての指摘は本質を突いていると考えます。鉄道事故だけでなく、最近、電車が止まるトラブルが多く報道されていますが、これが内側で「駆け込み乗車にとる電車の渋滞」と繋がっていることが了解できます。

“利益はデベロッパー”
“リスクは鉄道事業者と乗客”

 筆者も昨日の本ブログで、「川崎市縦貫地下鉄建設の問題」を同じような問題意識で論じました。「走るんです」さんにおかれましては、是非、川崎市地下鉄について論じて頂くことを再度要請致します。


「吉井 俊夫のHP・散歩から探検へ」に川崎市政関連の論考を掲載。
 http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/
07/02/9以前の川崎市地方自治関連は、ブログ「備忘録」に掲載。
 http://blogs.dion.ne.jp/ty9advs/