民主党が遂に地下鉄計画撤回を主張

地下鉄整備推進の市長に、民主と自民「見直しを」/川崎市
2010年3月3日
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1003030003/
2日に行われた川崎市議会本会議の代表質問。川崎縦貫高速鉄道(市営地下鉄)をめぐり、整備推進を掲げて当選した阿部孝夫市長が民主、自民両党から「見直し」を迫られた。
 「国土交通省は白紙と言っている」。代表質問に立った民主党の飯塚正良団長は、1月下旬に国交省で行ったヒアリングで、地下鉄計画の実現可能性が限りなくゼロに近いことを紹介。市は新年度予算案で、厳しい財政状況を考慮して地下鉄関連の高速鉄道事業会計を前年度の約5億1800万円から約6800万円に大幅削減し、毎年3億円ずつ積み立ててきた基金は09年度分を減額補正、10年度は計上しなかった。
 飯塚団長は「この事業は事実上、凍結されたと認識している。これ以上、市民に幻想を抱かせてはならない」と指摘。「民主党は、鉄道整備事業に基づく市内の縦軸の鉄軌道政策を根本から見直し、(JR南武線など)既存路線を発展、有効活用する施策の推進を表明したい」と述べ、地下鉄推進を掲げる市長の方針に“決別宣言”を行った。
 地下鉄をめぐっては、1996年に整備促進を求める請願を全会派一致で採択。民主党はその後、住民投票で賛否を問うことを掲げていた。
 一方、自民党の大島明団長も「(4月に行う機構改革で)高速鉄道建設本部の中身は空っぽになる。選挙公約が名ばかりにならないか」と指摘。批判を浴びた阿部市長だが、「本事業の推進の方針に変わりはない」と答弁した。