川崎市も「成長戦略」路線

本来、成長とは企業を中心とした活動である。しかし、成長は目的ではなく、手段である。


高度成長の時代に大森彌氏(当時・東大助教授)は手段である「成長」が容易に自己目的化することを鋭く指摘した。
 『「成長」は「生活」のための手段価値でありながら、自制のきかぬ私的欲望の発露を誘発することによって、つねに自己目的化へ暗転しやすい。「生活」か「成長」かの二者択一的な思考様式から脱却して「生活」を規制原理として「成長」を制御すること』を提案された。
「都市経営と行政サーヴィス」『岩波講座・現代都市政策』(岩波書店,1971)P129

自治体は一見成長と反する機能を持続させるミッションを有しているのではないか。