川崎市長選 等々力改修は検討委員会で議論中〜マニフェストの弊害〜

一昨日、等々力競技場の改修について各候補者が急に競ってマニフェストに掲げたことを批判した。

市営地下鉄建設計画の大問題点を述べ、もっと大切なことがあることを示した。
川崎市長選 集票目当ての公約競争?〜マニフェストの弊害〜
http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20090928

単なる人気取りだけの政策は政策検討の真剣さを疑わせるものである。
特に阿部市長が発言、他のふたりの候補も単に釣られての発言とおぼしき報道である。

等々力改修全員公約 サポーター票に熱視線 川崎市長選出馬予定3氏
(2009年9月27日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090927-OYT8T00118.htm
口火を切ったのは、3選を目指す現職の阿部孝夫市長(66)だった。9月16日に「200〜300億円をかけ、2017年完成」との方針を打ち出し、翌17日の記者会見で市債を財源にする計画を明らかにした。

しかし、現状は以下である。
川崎市議会3月定例会の環境委員会で3月12日(木)に「請願第48号」が審査され、採択された。「等々力陸上競技場の改修」がテーマである。
川崎市議会を語る会
http://www.k4.dion.ne.jp/~kmk-head/00_subindex.html
環境委員会 審議概要
http://www.k4.dion.ne.jp/~kmk-head/001_0906_iinkai_kankyou.html

その審査のなかで、環境局は学識者を初めスポーツ関係、商業・産業、地域代表、行政から成る「等々力緑地再編整備検討委員会」で検討していることを明らかにし、以下の予定を示した。
 今年度末に再編整備方針を策定
夏ごろに再編整備の基本構想
平成21年度末に再編整備基本計画の策定

なお、庁内検討体制として高井副市長を委員長として関係局長から成る「公園緑地まちづくり調整会議」を動かしている。

状況をしっかりと把握し、そのうえで検討委員会での答申を待って判断すれば良いことである。再編整備することについては既に前提で検討しているのであるから、これをやらない、のであればマニフェストに載せる意義が大いにある。それだけだ!

以下は夜に追加。
特に「市債」「完成時期」などとは現市長が勝手に口走ることではない。「検討委員会」に諮問したのは市長だからである。「調整会議」に対してもこの件の検討を預けているはずである。
自らのマニフェストに書くのであれば良いが全く自らの存在を区別出来ていないようであり、常識を疑われる状況である。これでは立候補辞退もあり得るのではないかと心配してしまう。