川崎市長選 集票目当ての公約競争?〜マニフェストの弊害〜

請願の署名が22万筆集まり、それに圧されてか3月定例議会で請願が採択された等々力陸上競技場の改修である。市長選の公約ネタになっているようだ。こんなことよりも議論しなければならない大切な政策は目白押しである。

先ずは市営地下鉄である。4,000億円の初期投資。
4,000億円のうち、半分の2,000億円は一般会計の借金で賄う。その利息900億円は一般会計のなかに隠して入れ、地下鉄特別会計に請求しない財政構造になっている。
知らないうちに一般会計が大きく圧迫される。
その利息900億円を考慮に入れなくても、乗客予測を5%下回ると黒字転換が計画の20年程度が40年以上になる。横浜市営地下鉄では30%は下回っている。同じ程度であれば赤字は世紀をこえるだろう。

22万人がどの程度等々力に関心をもっているのか知らないが、その票を目当てにしたようなレベルの低い公約は願い下げである。委員会で審議しているのであるからそれに注目していれば良いだけである。

もちろん、川崎市民の良識は川崎市の将来を見据えるであろう。

等々力改修全員公約 サポーター票に熱視線 川崎市長選出馬予定3氏
(2009年9月27日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090927-OYT8T00118.htm