自由かっ達な討論のために非公開審議〜川崎市議会での民主党発言〜

今日、筆者らが提出した請願の審査があり、提案者として筆者も含め、「川崎市議会を語る会」の3名が傍聴した。
請願は『「住民に開かれた方法で「議会基本条例案」を策定すること』であり、既に「議会基本条例案」は制定されている。従って、基本的に無意味な審査であることは分かり切っていた。しかし、どのようなスタンスで各会派が臨むのか関心はあったのである。その審査の中で各会派は意見を述べるのであるが、民主党を代表して飯塚議員が述べた意見には3名共に唖然となった!

『自由かっ達な討論のために非公開で審議を行なった…』である!

これまでに同じような発言を2月の中間報告で鏑木議長(当時)がしていたことを神奈川新聞が報道していた。従って、内容そのものは“またか”であるが、市議会・議会運営委員会の審議中での話である。その重みは違う。民主党の公式見解であり、当然、記録も残る!民主党は同じことを繰り返して行なう場合もあり得ることを宣言したのと同じである!

案件次第では『自由かっ達な討論のために非公開で審議を行う…』との宣言である。

他の会派、自民党公明党共産党はこのような発言はしていない。共産党は公開審議を主張したが、全会一致の原則を遂行するため、やむなく賛成したと述べていた。

審査結果の不採択は不満は残るが、お互いの見解の相違であるからしかたがない。また、「議会基本条例案」が成立している以上、次のステップを考えることが大切である。7/13、正副委員長と提案者との会談においてもそのような考え方は伝えておいた。
しかし、不採択の結果と民主党の発言は全く次元の異なる問題である。

神奈川新聞の報道のときに、アラビアンナイト「アリババと40人の盗賊」を思い出した。
盗賊たちは「閉じろ、ゴマ」の呪文で洞窟を閉める。
“悪事”の話は公開ではしないだろう。非公開の洞窟なら自由かっ達にできるかもしれない。
子どもたちが“いたずら”の相談を親の前でしないのと同じである。

しかし、「アリババの話」では、賢い奴隷女のモルジアナによって盗賊たちはすべて殺されてしまう。
この話は川崎市議会の命運を暗示しているのであろうか。