スイミーモデル再論〜地方分権に寄せて〜

昨年の2月に書いて1年半たった。
スイミーモデル 〜地方主導権による政治改革〜」 08/1/19http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/pfr_2_1.html
新党「自治体」〜スイミーモデルは可能か
http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20080110
スイミーモデル〜新党「自治体」へ向けて〜」第42号(08/02/03)
http://archive.mag2.com/0000219072/20080203063000000.html

スイミー』はご存じの絵本、レオ・レオニ作、谷川俊太郎訳(好学社)、
小さな魚たちが集まり、大きな魚に見せかけて、大きな魚を追い払う話である。
 http://allabout.co.jp/children/ikujinow/closeup/CU20040511A/

 このなかで、新党「自治体」という言葉を使ったが、最近「首長連合」が飛び出し、マスメディアを賑わしている。
 これは筆者が考えていることと同じであろうか。いや、大いに違うのである。
 あるいは似て非なるものかもしれない。

 「首長連合」という言葉が地方分権とどのように関係するのか皆目見当がつかないからである。「風が吹けば桶屋が儲かる」程度の理屈はあるだろうが、地方分権という政治課題に便乗した政治活動としか考えられないのである。

 筆者が考える地方自治体の改革派とは、比較的小さな自治体で住民自治にまで至る改革を推進した首長、例えば、西寺元多治見市長である。あるいは住民参加の議会改革を行っている北海道栗山町の橋場議長である。また、知事経験者で言えば、片山元鳥取県知事が典型である。

 単にマスメディアに乗っている橋下大阪府知事あるいは東国原宮崎県知事などが地方自治体の改革派であるとはとても思えない。今時、自民党総裁になりたいという人は単なるオポティニストという以外になんと言えば良いのだろうか。存外、簡単に正体を顕したというべきであろう。

中田横浜市長に至っては「よい国」などと言い出している。この言葉で「平成の世直し運動」を進めるのであれば、正面から主張すべきことである。地方分権とはまったく別の問題である。

それにしても橋下、東国原、中田の三氏から住民自治という言葉は出てこない。要するに国との権限争いというコップのなかの嵐に過ぎないのである。