教科書検定の一コマ〜高校生物を例にして〜

昨晩、フォーラム「教科書検定を検証する」を聞きに行った。「高校生物」に絞って大学の先生2名、高校の先生2名がそれぞれご自身の体験をベースに話をする内容であった。


「高校生物」を例に取ったのは適切な判断で、歴史教科書などというと、家永裁判から最近のなんとかという歴史教科書の会みたいのが跋扈していて議論ならないと思われるし、理科系では、物理、化学に比べて丁度学問的進展がみられている部分があるため、その見識も問われる処となるからである。


実際に教科書を執筆され、検定を経験された先生のまとめが発表されたが、
1)検定の実態はほとんど非公開。
2)説明もなく反論できない、昔の「検閲」のようである。
3)どうも法律文書を検定するような視点。
結果として、教科書がつまらない、世界一薄い(少なくとも先進国の中で)。


また、NGの理由として、
1)不必要である。
2)不正確である。
3)理解しがたい表現。
4)程度を越えている。
5)不適切である。


何故、このような程度の低いことが横行しているのであろうか。参加者のひとりは“三すくみ状態”と表現していた。文科省(行政)、大学(執筆者)、高校(使用者)、それに出版社(販売側)も加わって、既存秩序が良くないと知りつつ、行動がとれない。


困ったものである。無責任と言わざるを得ない。それだけが感想である。


さて、ここで筆者の仕事である知的財産分野と比較する気持ちが湧いてきた。これについては後ほど考えよう。


HP「散歩から探検へ」に“川崎市政との対話”を掲載
  http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/
MM「探検!地方自治体へ」で“自治体・川崎市政”を議論
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/melmaga_01.html