人口増、学級の少人数化困難〜川崎市政の論点1〜

川崎市議会6月定例会議事録から「川崎市政の論点・争点・課題」を見出す試みである。
委員会では議案の審議、請願・陳情の審査をおこなう。
今回は請願から、


◆請願第71号 継続審査◆ 意見書提出OK、内容は明日確認
 「すべての子どもたちにゆきとどいた教育を、国への意見書提出」
◆請願第77号 継続審査◆ 同上
 「義務教育での国の財源確保、30人以下学級の実現」


<課題…生徒数増加の中 少人数学級化、教員定数未達改善>
質疑・討論では、主として市古議員(共産党)が課題を提起する質疑を展開している。
少人数学級化が人口増のなかにあって極めて困難との行政側見解であること。
それにも関わらず、先生の欠員が238名いることが明らかに。


平成21年6月18日 総務委員会
http://www13.gijiroku.com/kawasaki_council/g08v_view.asp?Sflg=50&FYY=2009&TYY=2009&tgt=%91%8D%96%B1
 状況説明
  「小学校、中学校設置基準 40人以下/→少人数学級:35人以下」
 川崎市
  小学校1年生 全校35人学級、2年生・中1への展開
  小学校40人学級 2,055学級(現状)
     35人学級 2,298学級 243学級増 正規教諭19.8億円増
     30人学級 2,608学級 553学級増 正規教諭45.2億円増


 議事録より、
 ◆市古映美(共産党);
…県のほうがずるいと思いますよ。制度をつくりながら、実際的職を配置しないというのは、けれども、政令川崎市として一歩を1年生では前進したんですけれども、もう一歩そこのところに踏み出すことができないか、独自の施策としてね。
 ◎教育長;
川崎市は児童生徒数がかなりふえているところです。本当に我々の思いとしては教員の配置を厚くして、できれば少人数学級に取り組んでいきたい…しかし、なかなか県が実質上の加配措置をしてくれない中で川崎市が正規の教員までを含めて負担していくのは非常に難しい状況だと考えております。…

 ◆市古;
…去年は欠員が238名だったわけですよね。教員の給与は県が持つもの、川崎市が直接雇用調整する必要はないですけれど、取り上げるたびに何とかしますと言いながら、実質的には全く改善しない。余りがっかりさせないでくださいよ。
 ◎教育長;
…採用をしっかりとやってくれというのは言っております。ところが、試験をし、面接をしていく中で、試験官の中から、教育長、これ以上水準は落とせませんよというような声が…。
 これは応募者数をふやすしかない…東北で試験を実施したり、あるいは実技試験を免除したり…応募者数をとにかくふやして…特に小学校においては180名を超す、前年度に比べ、ずっと多い応募者数を確保できました。