川崎市議会基本条例・中間報告〜検討課題での確認事項4〜

 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20090309
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 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20090312
 前回の大項目に続いて

4.検討課題― 中項目

 中項目は「1-1[本市の]基本方針[の決定]」のレベルである。しかし、中項目になっても全体として何を考えているのか明確にならない。

 先ず、「1議会の役割」からみていこう。ここに小項目1-1-1を付記したのは、「1-1基本方針」が「1-1-1議決権限」だけであることが理解できないからである。
 断っておくが、筆者は議決権限の拡大に賛成する。
 しかし、基本方針が「議決権限」だけで済むとは考えられない。議会批判の本質は、「議事無し」「追随議決だけ」に対して向けられているはずである。ここをどう理解しているのか。この状態にメスを入れないで、地方自治法96条第2項を有効化するという発想だけでは問題を乗り越えることにはならない。なお、高い山を一つ増やして途方にくれるだけである。

 また、ここでもレベルの統一性に疑問がある。「3調査権」を「1基本方針」及び「2活動ルール」と同一に並べる問題であろうか。

1議会の役割[の明確化]
 1[本市の]基本方針[の決定]
  1議決権限[の拡大]
 2[本市の]活動ルール[の決定]
 3調査権[の明確化と実効性]
 
 次に、「2議会と議員の位置付け」では、「2-1本会議の会期」が問題であろうか。確かに議会の招集権は首長にある。これはどう考えてもおかしい。しかし、本会議の会期は何をするかによって必然的に決まることであり、その何かが議論の対象であるはずだ。議会改革によって議員活動をどのようにするのか、具体的議論を行うことが重要である。後の「2-2、2-3」は規定すれば良いだけである。

2議会と議員の位置付け[明確化]
 1[議員活動の実態に即した]本会議の会期[の設定]
 2選挙により選任された職[であることの明確化]
 3[活動実態にあった]待遇制度[へ]

 最後に「3環境・体制」である。「2附属機関の設置、専門的知見の活用」については必要性に疑問がついて団長会議へ投げ返したそうである。おそらく、その位置づけであろう。どこまで尊重するべきか、自らを縛ることにならないか、そんな類の心配であろう。

 しかし、議決権限を打ち出しているのであるから、それに対応した責任を果たすには何が必要なのか、という議論はないのであろうか。議会事務局の体制も同じである。何と何が関係して具体的にどうする、という議論がない。いや、問題意識すらないというお寒い状況が否応なしに想定されてしまう。
 「3議会活動の透明性」は「環境・体制」だけの問題ではない。今回の非公開に表われるように、先ずは議員の認識の問題である。すなわち、議会の役割から生じてくる具体的施策があり、その中で特に「環境・体制」を整える必要があれば議論すべきであろう。

3[必要な]環境・体制[の整備]
 1議会事務局の体制[整備]
(2附属機関の設置、専門的知見の活用)
 3議会活動の[より一層の]透明性[の確保]川崎市議会基本条例・中間報告〜検討課題での確認事項3〜

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請願 住民に開かれた方法で「議会改革及び議会基本条例案」を策定すること、
以下の内容を含む
1)会議の公開、
2)住民への説明責任と住民との対話、
3)住民の提案あるいは要望を議論へ反映

09-2-23提出 川崎市議会を語る会実行委員会有志

53名の方からの追加署名を頂きました。ご協力に感謝します。

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 http://d.hatena.ne.jp/goalhunter/20090223